「グアテマラ」ってどんなコーヒー?【産地・特徴・風味について】

珈琲初心者
グアテマラってよく聞くけど、どんなコーヒーなの?豆の特徴とか風味について教えてください。

こんな疑問に答えます。

グアテマラコーヒーは、酸味と苦味のバランスがよく、甘い香りが印象的。この記事では、そんな特徴的なコーヒー豆が作られる背景やグアテマラコーヒーのグレード分けについてまとめました。

記事の後半では、風味を活かしたおいしい飲み方、おすすめのコーヒー豆も紹介します。

グアテマラコーヒーの産地について

グアテマラコーヒーの産地について
グアテマラはメキシコの南に位置する小さな国。日本の3分の1程度の大きさであるにもかかわらず、コーヒー豆の生産量は世界TOP10に入ります。

グアテマラはコーヒー栽培に最適な環境

グアテマラは国土の約70%が火山に囲まれた山岳地帯。実はコーヒー栽培に適した環境としても有名なんです。

  • 標高が高く寒暖差が大きい
  • 豊富な雨量
  • 火山灰を含む土壌

自然に恵まれたグアテマラ山岳地帯で育ったコーヒー豆は、高い品質として注目を集めています。

中米を代表するコーヒー生産大国

グアテマラは中米を代表するコーヒー豆の生産大国。2021年1月に発表された「世界のコーヒー豆生産量ランキング」では、第10位となっています。

コーヒー豆の生産量は225,000トン。グアテマラ産コーヒー豆は世界の生産量の約2.2%を占めています。

高品質な豆を栽培する8つのエリア

グアテマラにはコーヒー豆の生産地がたくさんありますが、その中でも特に高品質な豆を栽培すると評判なのが次の8つの地域。

  • コバン地区
  • アカテナンゴ地区
  • アティトラン地区
  • アンティグア地区
  • サン・マルコス地区
  • フライハーネス地区
  • フエフエテナンゴ地区
  • ニュー・オリエンテ地区

さらにこの中でも特に人気なのが「アンティグア地区」のコーヒー豆。グアテマラコーヒーの代名詞的存在です。

APCA(アンティグア生産者組合)とは?

アンティグア産のコーヒー豆は、その品質の高さから高値で取引されますが、この偽物が流通するという事件が過去にありました。

このような事件を防ぐため、2000年にアンティグア地域のコーヒー農家が団結し、本物のアンティグアコーヒーを証明するための対策を取り始めます。

現在では、本物のアンティグア産コーヒー豆の麻袋には「Genuine Antigua coffee」と表記されています。

グアテマラコーヒーの特徴とは?

グアテマラコーヒーの特徴とは?
グアテマラは地域によって自然環境がさまざまで、それぞれ異なる特徴があります。

ただ、品種・栽培方法・精製の仕方といった基本の部分はどの地域もほとんど同じ。

品種・栽培・精製について

品種は、ほとんどアラビカ種。特にブルボンという品種が大部分を占めています。
なお、コーヒー豆の品種については別の記事で詳しく解説しているので、そちらをご覧ください。

栽培方法は、シェードツリーを用いた日陰栽培が基本です。コーヒーノキは直射日光に弱いため、シェードツリーと呼ばれる日よけの木を一緒に植えることがあります。

精製の仕方は、水洗式(ウォッシュド)がほとんど。水洗式とは、水を使って果肉とミューシレージ(粘質物)を除去してから乾燥&脱殻する方法です。

グアテマラコーヒーの等級の分け方

グアテマラコーヒーは、生産地の標高で格付けされます。標高が高いところで栽培された豆ほど、高品質な豆とされています。

グアテマラでは標高により格付けされる

標高 グレード
1400m以上 SHB:ストリクトリー・ハード・ビーン
1225~1400m HB:ハード・ビーン
1100~1225m SH:セミ・ハード・ビーン
900~1100m EPW:エクストラ・プライム・ウォッシュド
600~900m PW:プライム・ウォッシュド

一般的な格付けは上の表の通り。最上級は「SHB」となります。

ANACAFE(アナカフェ)とは?

グアテマラでは、コーヒー豆の品質を保つために「グアテマラ全国コーヒー協会(ANACAFE)」という専門機関が設立されています。

ANACAFEは、コーヒー豆の研究、栽培指導、宣伝活動などを行い、コーヒー産業を支える重要な機関。

グアテマラコーヒーの風味について

グアテマラコーヒーの風味は、やわらかい酸味と甘い香りが特徴。マイルドな味わいで、苦味が得意でない人にもおすすめしたいコーヒーです。

フルーツのようなやわらかい酸味

やわらかい酸味でフルーツを思わせる味わいです。ほのかな苦味も心地よく、キレのいい後味も印象的。

花のような芳ばしい香り

花のような甘い香りも特徴的。ケーキ、チョコレートなど甘いお菓子との相性もバツグンです。

おいしい飲み方、おすすめの豆

グアテマラ本来の個性を楽しむには、まずはブラックで飲んでみるのがおすすめ。

グアテマラ本来のコクと甘みを楽しむ

酸味と苦味のバランスがよく、甘味もあるコーヒーで、ブラックで飲んでみるとその特徴がよくわかります。

もちろん、ミルクや砂糖を入れてもOK。甘い香りと重なって、とろけるようなおいしさですよ。

手軽さ重視ならブルックス ドリップバッグ

グアテマラのマイルドな味わいを手軽に楽しみたい方は、「ブルックス ドリップバッグ」がおすすめ。


グアテマラ産の生豆100%の、贅沢なドリップバッグです。袋を開けた瞬間の甘い香りも楽しんでくださいね。

ハンドドリップならアンティグア産がおすすめ

ミルやドリッパーなどコーヒー器具を持っている方は、アンティグア産のコーヒー豆がおすすめ。
商品名に「アンティグア産」と書いてあればなんでもいいのですが、個人的にはこれがおすすめ。


コーヒーミルでガリガリ挽く際に立ちのぼる、甘い香りがたまりません。

グアテマラで仕事終わりの疲れを癒す

グアテマラコーヒーは、なんといっても優しい甘さとマイルドな味わいが魅力的。
仕事終わりの疲れた体に染み込む一杯。
芳ばしい香りで癒されてくださいね。