昔の人は、どうやってコーヒーを飲んでいたのかな?
こんな疑問に答えます。
普段、何気なく使っているコーヒーミルですが、もちろん最初から今の形で存在していたわけではありません。
この記事では、「そもそもコーヒーミルってどんな器具?」というところから、「コーヒーミルの進化の歴史」をたどります。
コーヒーミルとはどんな器具?
コーヒーミルとは、焙煎されたコーヒー豆を粉砕するための器具のこと。コーヒー粉砕機と呼ばれることもあります。
英語では「coffee mill」「coffee grinder」と呼ばれ、世界中で親しまれるコーヒー器具です。
歴史について学ぶ前に、まずは現在のコーヒーミルにはどんな種類があるのか見てみましょう。
手動と電動の2種類
コーヒーミルには、大きく分けて手動と電動の2種類があります。
手動ミル
手挽きミルとも呼ばれるもの。
手動でハンドルを回し、豆を挽くという方式です。
こんな人も多いですよね。
僕も手挽きミルを買ってからというもの、毎日欠かさずコーヒー豆を挽いています。
毎朝の楽しみになりました。
電動ミル
電動ミルは、豆を入れてスイッチを押すだけで挽いてくれる優れもの。
一日に何杯もコーヒーを飲む、家族みんなで飲むことが多い、など一度に複数人分の豆を挽きたいときに便利ですね。
粉砕のしくみによる分類
粉砕のしくみ、言ってしまえば「刃の形」によっても、いくつか種類があります。
フラットカッター
電動ミルに多いタイプ。
刃が豆を挟み、切るようにして粉砕します。
豆を均一に挽くことができるというメリットがある一方で、サイズが大きく値段も高めというデメリットも。
ブレードグラインダー
こちらも電動ミルに多いタイプ。
刃が回転して豆を粉砕します。
シンプルな構造なので掃除しやすい反面、微粉が多いという欠点も。
コニカルカッター
手動ミルに多いタイプで円錐形の刃が特徴的。
コーヒー豆をすり潰すように粉砕します。
ロールグラインダー
業務用の大きなミルで見られるタイプ。
2本のロールバーの間を豆が通過する際に粉砕される、というしくみです。
一度に大量の豆を挽くことができるうえに、粒度は均一、速度も速いという特徴があります。
コーヒーミルの歴史について
今となっては種類も豊富なコーヒーミルですが、昔はもっと原始的な方法で豆を挽いていました。
ミルの歴史は、紀元前までさかのぼります。
ミルの歴史は石臼にはじまる
当時は豆全体を石臼で挽き、団子にして食べていました。
今のようにコーヒーを嗜好品として楽しむようになったのは、最近になってから。
17世紀にはグラインダーが登場
現在のミルの原型となったものです。
このグラインダーをもとに改良を重ね、家庭でも使える形にしたのが、自動車メーカーとして有名な「プジョー」です。
家庭用ミルのルーツは「プジョー」にあった
プジョーはもともと水車小屋からはじまり、ノコギリの刃、カンナなどの工具、時計のバネなど生活に必要な様々な道具を生み出してきました。
その中の一つとして、家庭用コーヒーミルが誕生したというわけです。
ちなみに余談ですが、「mill」という英単語には「製粉所、粉砕機」という意味の他に、「水車小屋」という意味もあるそうです。
知らない人からしたら、なんとも意外な組み合わせですよね。
100年以上の歴史を持つ「ザッセンハウス」
1867年から現在に至るまで、150年以上の歴史を持つメーカーです。
ドイツの職人が手作りで仕上げるコーヒーミルは、その性能の高さと安定性が評価され、「10年は使える」と言われています。
2021年現在、世界のコーヒーミル事情
こうして歴史を振り返ってみると、なんともいえない感慨深さがありますよね。
プジョーの家庭用ミルからはじまり、180年以上たった今でも、その進化は止まりません。
この先、僕らの想像の斜め上をいくような画期的なミルが登場するのではないかと考えると、未来のコーヒーライフがとても楽しみになります。
コーヒーミルの歴史まとめ
- ミルの歴史は石臼にはじまる
- 17世紀にはグラインダーが登場
- 家庭用ミルのルーツは「プジョー」にあった
- 100年以上の歴史を持つ「ザッセンハウス」
- 2021年もコーヒーミルの進化は止まらない
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。この記事が面白いと思ったら、コメントやSNSシェアしてもらえると嬉しいです。
では、今日も素敵なコーヒーライフをお過ごしください。